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UZUMAKI CEO blog

会社作って実践してみたいこと、それは「ゆるいつながり」な組織のあり方を模索する社会実験

きっかけ

仲の良い友達から言わせれば、2年くらい前からそんなことを言っていたらしい。 そのときは、「ゆるいつながり」というキーワードは使っていなかったが、 個人事業主や副業が許されているサラリーマンが、職能集団としてのギルド的な組合を作って仕事したら楽しいのじゃないか?と。

その時は、個人事業主としてエンジニアの仕事して2年弱ぐらいで大体の仕事に慣れてきていた。 iOSアプリをゼロからつくりあげて納品したり、プロジェクトが資金ショートで解散したりと3-6ヶ月サイクルのプロジェクトを複数回していた。

そして、出会いと別れが繰り返されるから割とさみしいなと感じていた。

だれにも拘束されない自由な働き方を手に入れたものの、自由って意外とさみしいし、 ゴールを自分で定義しないと、お金稼ぎばっかにいきがちで、ワーカホリックみたいになる危険を感じていた。 実際そうだったかもだけど。

で、もっと、おもしろい働き方ってないかなあと模索してたときに、 仲間のエンジニア経由でしくみ製作所で新規アプリをつくってくれないかという依賴を受けて、 彼らのプロジェクトにジョインした。

あたらしい働き方への衝撃

しくみ製作所はとてもユニークで面白かった。

俺がプロジェクトに参加するときの打ち合わせも、実際にプロジェクトが進行してからも、 しくみ製作所のメンバーとリアルに会うことなく仕事をすすめることができたからだ。

実際には、テレビ電話的なGoogle hungoutとチャットツールのslackをつかうことで、 実際に業務は回った (二ヶ月くらいたって、リアルな飲み会があって日本各地からメンバーが集まって、ほんとに実在する人だと妙に感動してた)。

なんで、うまくまわったのかな?と振り返るに、個々人のスキルが全体的に高かったというのはあるんだけど、 それぞれの役割分担が明確であったということ、 途中で役割分担がぼやけてきたときに仕切り直しで入ってくれたCTOの加茂さんの段取り力がとてもよかったからかなと。

他いろいろ要因はあるが、

  1. 責任の明確化
  2. CTOが機能している
  3. ゴールが定量的に明確である

あたりが大切なんだなと。 あとは、意外だったんだけど、

コミュニケーションをしすぎない

というのも大事だなと。

CTO加茂さんが入るまで一時的に作業が停滞してた時期があったのだが、 すべてのメンバーが知らなくていいことまで全体のミーティングで議題に上がっていて、 知らず知らずのうちに個々人の作業の時間が削られていた。

そのあたりも含め責任の明確化をすることでやらないでいい仕事をしないことが大切と感じた。

いずれにせよ、働き方って自分で定義できるし、それを実現している会社が出始めてることに実際に体験することで強く印象づいた。

あと、俺がすんなり仕事を受けれたのも、しくみ製作所を紹介してくれた仲間がすでに双方との信頼関係をつくってくれていたので、 お互いの相性のリスクを低くすることができたのが大きいだろう。やっぱ、紹介って大事。

深センに顔をだすようになって

今、会社のCTO(厳密にはフルコミットではなく業務委託的にCTOをしてくれてる)をしてくれてる今佑介から ニコ技深圳コミュニティを去年に紹介されて、 週初めから一週間まるまる使うスケジュールの深セン観察会に参加した。

今の会社のコアなメンバーの平野さんはっしーにもそこで出会った。

観察会の待ち合わせは深センの華強北のスタバに現地集合とかという濃いイベントだったが、 深セン速度というかビジネスが圧倒的な速度で意思決定され製品化されていく様を体感して大いに触発された。

感覚的には、iPhoneに初めて触ったときくらいのパラダイム・シフトだった。

触発されすぎて、深セン観察会つながりで知り合った謎の白人とWechatで繋がり結果的に INDIGOGOでポシャったプロダクトCLOOUDIEを作って、まったくお金にならなかったのだが、 一緒に開発してくれた今さん、平野さん、はっしー達と プロダクト単位で仕事できたということが自分の中でとても大きな経験だった。

俺の定義する「ゆるいつながり」とは

web業界って割と新しい業界だけど、 正社員か、個人事業主で働くかのほぼ二者択一になっている状況だ。

それは、会社という箱の中に所属するか、個人で動くのかのどちらかしかないってことを意味している。

そのどちらでもない、 新しい働き方があるのでは?と思い、今回やってみたいと考えたのが

「ゆるいつながり」だ。

プロジェクト単位で仲間が集まり、それぞれの責任が明確化されていれば 個人事業主は、今まで個人で受けていたよりもスケールが大きい仕事が受けられる。

正社員で働いている人も、副業として プロジェクト単位で参加することで新しいスキルや経験を身につけることができる。

なにより、一緒に働くメンツが楽しいなら面白くないわけがない。

実際のところ、 クライアントから大きい仕事をまるっと引き受けたときに、 このゆるいつながりを体現したコミュニティと契約するには法人が必要なので、 会社をつくったというのが今回の話のオチである。

これからの会社のすすめかた

現在、事業主や副業が許されている正社員、美大生などで構成される俺含めて11人のメンバーで、 クライアント先のプロジェクトや、自社プロジェクト(ロゴ作ったり自社サイトつくったり)を4つほどまわしている。

それぞれが別プロジェクトで直接の面識はメンバー全体にないのだが、 slackの雑談チャネルを通じて、つながりのなかったメンバー同士がゆるくつながったり、 若い女の子に教えてくれるおじさんがいたり(私が最高齢)なかなか和気あいあいとして進んでいる感じ。

技術的なところは、今佑介にCTOを任せてるのでまあ大丈夫だろう。

何かあたらしいことをするのもいいのだが、まずは、この形での働き方が実際問題として継続可能なのか、 いいかえれば、一緒に働いてくれてるプロジェクトのメンバーが居心地良くいてくれるかどうかを慎重にみまもりながら、進めていきたいと思う。

あ、最後に会社名は 株式会社UZUMAKIです。今、コーポレートサイトをつくってるのでできたらまた記事を書きます。

ロゴはこれに決定しました。

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